実は高齢者に多いが、馴染みはない症候群
SESとは、眼窩の結合靱帯の障害によって発生する加齢性斜視
・重要性と現状
間欠性外斜視は、差別の対象になったり見た目に異常がなくても生活の質は低下したりしている。特に高齢者は軽視される傾向にある。
しかし、QOLを調査した論文では斜視群で心理面、機能面ともにQOLが低下するが、斜視手術で心理面、機能面ともに改善することが報告されている。
機能的異常 後天共同性内斜視(スマホ内斜視、開散をサボる)
解剖学的異常 結合靱帯の異常によるSESなど
・SESと眼窩プリー
アイフレイル(白内障、加齢黄斑変性、緑内障、斜視など)
斜視の有病率は二峰性で高齢者にも多い、後天性の成人斜視は4%前後
成人の斜視患者の訴えは斜視を連想しにくい
→主訴がぼやける、焦点が合わない、距離が掴みにくいなど分かりづらい
→単眼で見てもらう
斜視の原因疾患は?→1位はSES
プリーアレーの変性→眼球運動制限 LR―SRバンドが菲薄化し、外方の回旋が増大する
・SES新しいバイオマーカー
SESは、特徴的な顔貌を呈する(上眼瞼の陥凹、眼瞼下垂、下眼瞼の弛緩)
→上眼瞼の陥凹、痩せている人はSESに有意差あり
・SESの治療
手術とプリズム眼鏡
手術をすると全ての斜視が減って、複視は消失するが13.4%は再手術となる
斜視手術、(内直筋後転)通常の手術より倍量の角度を目標に
5△以下の斜視に対する段階的垂直直筋切腱術
固定内斜視、強度近視により眼球が筋円錐内に治らなくなり脱臼→上外直筋縫着術
緑内障術後の斜視(バルベルト、アーメド術後は5%前後の斜視を引き起こす)