■VPF(vascular permeability factor)との出会い
- VPFとVEGFは同じ。
- VEGFは黄斑浮腫、増殖糖尿病網膜症の原因、無潅流領域で増加している。
- 血管内皮細胞とペリサイトが網膜血管を作っているが、糖尿病ではプロテクターの役割のあるペリサイトが減少し、黄斑浮腫の原因になっている。
- VEGFは糖尿病黄斑浮腫の原因物質であり、漏出も毛細血管瘤もVEGFを抑制すれば改善が見込まれるが、網膜血管新生、脈絡膜血管新生の原因
■Take home message
- 新しい治療は積極的に取り入れよう。
- 諦めずに論文を書こう。
■質疑応答
- 論文が通ると特許がとれないのは何故?(笠松先生)
→特許を取るために会社が論文を通さない。
- 正常血管へのVEGFの作用は?(福井先生)
→VEGFをノックアウトするとマウスは育たない。未熟児にVEGFを打つと影響はありそうだが、明らかに悪い影響があるというデータは出ていない。
- 注射薬以外に、角膜の新生血管などの抑えるような点眼薬などは出てくるのか?(福井先生)
→現在いろんな会社で点眼薬の開発が行われているところである。
- 日本で特許を取ることはできるのか?(山口先生)
→日本では中々取れないが、理論のみでも特許が取れる。
- 抗VEGF薬の将来はどの方向に向かっているのか?(島崎先生)
→眼にインプラントして6ヶ月効く薬剤が治験中である。注射ではなく目薬での治療など、さまざまな治験が行われている。
- 抗VEGF薬の医療費は変わるのか?(島崎先生)
→アヘン戦争のような状態だが、次第に安くはなっていくと思われる。