iPS細胞由来神経程細胞から角膜内皮細胞を誘導
内皮細胞ポンプ機能・・・Na,K−ATPaseを介する Ouabain濃度とポンプ機能の関係 Ussing Chamberにて電流、電圧を測定 1.0mV以上の電流があれば角膜は透明性を保つ
角膜実質幹細胞から角膜内皮細胞への文化誘導の試み
内皮は実質と同じ神経程由来とされている。
Cornea-derived progenitors: COPsの分離に成功
→7日間培養 細胞形態、ポンプ機能の測定などを調べた
OCPs誘導TECE細胞シートとしてウサギ角膜へのin vivo移植実験
内皮除去後の角膜厚を維持できる結果となった
ヒト角膜実質由来のCOPs→hTECE細胞シートのウサギ角膜への移植
→細胞密度2500台、ただシート移植は技術的に困難。。
iPS細胞を使おう!→神経堤細胞シートの状態にする。
なぜiPSなのか?
培養角膜内皮細胞もすでに始まっている。
Global Survey of Corneal Transplantation and Eye Banking
JAMA Ophthalmol. 2016;134(2):167-73.
・移植適応患者のうち54%が内皮疾患
・全世界で1270万人の待機患者↔18万件/年の提供しかない
需給ギャップを埋めるには
iPS細胞を利用する以外に現実的な解決策はない。
iPS由来角膜内皮代替細胞の文化誘導
・ポンプ機能(1.0mV以上)
・ZO-1, N−cadherin発現のあるタイトジャンクションなどが形成されている、安全性が確保されている
このような機能を持ち合わせた細胞を得ることができた。
角膜厚も維持できそうであった。
シート移植は難しい→細胞注入は?
カニクイザルの内皮除去後、細胞注入 vs. 対称群
角膜厚は維持できた。。ただし形質転換にて角膜の形態がかわってしまった。
移植方法
シート・・・素材、技術的な問題で難しい
細胞注入・・・酵素処理にてせっかく作ったタイトジャンクションが失われてしまう。(single cell法)
→細胞の塊状で移植する CECSi(セクシ) cell sphere
collective cell migration 塊状に広がって増殖、tight junctionを形成しながらmigration(Sphere法)
spheroidを注入してうつ伏せ
→fibrin+hemが中央に沈着してしまう。
仰向けで注入した際にちらばってしまう。。
粘弾性物質とspheroidを混ぜて、角膜後面に向かって注入 break through!!
濃度調整が大切。20mg/ml chondroitin sulfate + 15mg/ml hialuronic acid
注入後三時間程度うつ伏せで生着する。
2日後 → タイトジャンクション形成
必要となる品質評価基準をみたす
その他の試験をクリア
の必要あり。
iPS細胞維持培養 → 1次セルバンク
CECSi細胞へ誘導 → 2次セルバンク(現在ここが成功しつつある)
Sphere(Spheroid) culture
両者を比較
Single cellは...
(若年者の)ドナーに依存、海外輸入角膜が必要、ドナーの要因に依存
個体差に対して同等性を担保(品質管理が複雑)
Sheroidなら...
ドナーに比依存
同一株のため品質が均一、効率的、前房内で拡散しない(安全)
免疫反応は?ある一定の確率で起こる事が予想されるが、reopeも楽にできるというメリットあり。
細胞密度? 3x10^5 で8mm径をカバーできる
コストは?single cell 1症例あたり30−40万円、
spheroidの場合1桁以上安価になる可能性が見込まれる。
デスメはむく?デスメがない状態で移植すると浮腫の引きが悪い、Fuchsにおいてはデスメ沈着が問題となるため、early stageでの介入を考える。