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ドーナッツセミナー実施記録
・2017.9.7 第148回ドーナツセミナー実施記録
「眼内炎を用いたぶどう膜炎診断と治療の選択について」
大阪大学大学院 医学系研究科 脳神経感覚器外科学 視覚先端医学寄附講座 准教授 丸山和一先生

ぶどう膜炎の診断について

一般的には・・・
問診、検査など

ある程度推測

だいたいステロイドで治療

だいたい治っちゃう

●問診
出身(ex. HTLV−1:九州に多い) 生活状態、嗜好品、身体的所見(ex. ベーチェット:顔が濃くてまつ毛が長い)
●検査
採血:決算、生化学、抗体など
レントゲン
ツベルクリン

・前房水を用いた診断
感染性ぶどう膜炎の診断、リンパ腫の診断

・硝子体液
ヘルペス、種々のぶどう膜炎(硝子体混濁を伴う)

グッズ:ニプロ前房水ピペット・・・安全、簡単

眼内液PCR
PCRシステム12連ストリップ 15分程度で定性が出る。

アメーバの擦過→PCRで治療効果も判定。

手術
過去:さらなる炎症を引きするので禁忌
現在:低侵襲、ステロイド併用で行う
   安全か → 視力低下はなし
手術で診断できるぶどう膜炎、類縁疾患

疫学:ぶどう膜炎原因疾患  原因不明 3割以上
*CD4/CD8が3.5以上ならサルコイドーシス内眼炎の可能性が高い!
肺胞洗浄よりも感度が高い。(pureな細胞がとれる)

ぶどう膜炎において硝子体手術、細胞採取、解析
UMIN000004980

下方に病変が強い→サルコイドーシスに特徴的。眼底でははっきりとした滲出斑が出る。

サルコイドーシス・・・P. acnesの検出
術後はステロイド+クラリスロマイシン(ステロイドoff後も抗菌薬は長期にわたって続ける)

・MEがない
視力予後いい
・MEのある
炎症サイトカインが多い。慢性炎症が起こっており、視力予後が悪い。
→早めの手術が好ましい。(ステロイドの繰り返し投与せずに)
Viral infection
CD8高い症例は予後が悪い
HSV 若い人に多い
VZV 高齢者に多い 予後悪い

手術のタイミング

  • 早い 癒着強い、炎症強い
  • PVDが起こるまでまつ 癒着弱い、ウイルス量減少している → 結果的に剥離を治す手術となる。

手術は炎症をきちんとコントロールしてから!

ウイルス性ぶどう膜炎のポイント

  • 早期に診断(ウイルスの型まで)
  • 強力な抗ウイルス、抗菌薬使用
  • 早期の手術は避ける
  • 周辺部までしっかり郭清(場合によっては網膜まで)
  • レーザーで後極を守る
  • 術後の抗炎症
眼原発悪性リンパ腫
硝子体混濁++ アミロイドーシスとの鑑別が困難
病理診断 眼内液で悪性細胞出れば全身投与が必要。

感染性眼内炎疑い

術後眼内炎 10年前 レクトミー+P+I
糖尿病あり

ERG:感染性眼内炎の場合、必ずflatになる!

手術→VRCZ、IPM/CS点滴、VRCZ、MF点眼

真菌性眼内炎
前房水 PCR−
硝子体 PCR 真菌↑

症例)白血病 若年者
IVHからの真菌感染
病変をとらなければ治らない。→真菌の病変を網膜下から抜去する。

内因性眼内炎
必ず右眼に起こる(動脈の分岐の仕方によってより血流が良いため)
細胞の動きがゆっくり
細菌性は細胞の動きが早い

CD4/CD8高値 S-サルコイドーシス or D-サルコイドーシス さらに高値→D−サルコイドーシス

CD8高値→ viral infection or tumor
ただしCD4も高値 → unknown サルコイドーシスの可能性も

 
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