■弱視とは
(1) 社会的弱視 視力が著しく不良で日常生活に困る
(2) 医学的弱視 目に異常がなくても斜視や遠視などで子供のころに両目を均等に使わなかったためにはっきり見えない状態。
一般の人の認識は(1)
■視力の発達
新生児:目の前の動くものがわかる
3歳:1.0
・視力検査
視運動性眼振による視力検査
大人の詐病にも
・乳児の視力検査(PL法) 検者は正解を知っていてはいけない。現在は簡易的な方法を用いられることが多い。
・Teller Acuity cards(TAC) 保険点数ついた。4ヶ月から2歳。値段は約100万と高価なのが難点。
・森実ドットカード
・近見視力
子供は注意力がないので近くの検査は有用。遠視の場合近見悪いので大事。軽度の遠視の人(1から3D)メガネ必要かどうかの判断材料にすることもある。親にメガネの必要性を教えてあげる助けにもなる。
■屈折検査
小児では調節麻痺薬を用いて行う
アトロピン、サイプレジン
3歳児検診、乳幼児でも説明をすると検査しやすい。
お母さんとばっかり話をすると子供が飽きてしまうことある。あなたが検査する必要があるのよと注意を向けさせられる。あなた何歳ですか?など子供に答えてもらう。
■小児の眼圧検査
アイケアが有用。トノペンは睡眠誘導薬・点眼麻酔必要
■弱視の原因
片眼の遮蔽
先天白内障、眼瞼下垂、頑健血管腫
斜視
屈折異常
主に遠視、乱視
不同視
主により遠視の強い目が弱視となる。
■弱視診断の手順
視力検査
屈折検査
眼位検査
細隙灯検査
眼底検査
調節麻痺化屈折検査
1%アトロピンを0.5%に希釈、1歳以下はあるいはアトロピン眼軟膏
1日1回 点眼 朝・夕にわける(朝右眼、夕左眼)×X5
・就学前の小児
内斜視
遠視性弱視
遠視性不同視弱視
・学童(サイプレジン)
すべての学童の初回メガネ処方
内斜視
弱視
副作用
精神不穏、傾眠傾向⇒観察が必要
眼底検査が先か、調節麻痺下屈折検査が先か?
⇒先生によっては眼底検査せずに経過をみる場合もある。
が、多くの器質的疾患の子供は斜視を主訴に受診。斜視弱視として治療を受けていることがある。小児では眼底検査が困難なことが多い。
疾患の初期の段階では診断できないことがある。
⇒場合によっては経過を追ってその都度眼底検査をする。
■弱視として間違われやすい疾患
先天性停止性夜盲
FEVR
緑内障
視神経低形成など
■弱視治療のウソ本当。
Q:終日遮蔽は2時間遮蔽より効果的である
A:指示時間ではなく、実施時間が重要
Q:アトロピンは毎日必要か
A:毎日点眼VS週末点眼で差がなかった。浜松では1日おきを指示している。
Q:遅れてきた弱視をする?
A:7歳~17歳での治療効果。改善することはある。13歳~メガネ+訓練(未治療)40%が改善。アトロピンでも遮蔽でもよい。
Q:遮蔽治療をどうやめるか?
A:24%が視力低下。遮蔽を中止するときは漸減して。
Q:遮蔽をやめていつまで経過を見るか?
A:治療中止後2年以上は経過を見たほうがよい。
などそのほか多数のQ&A