感染場 |
眼瞼 結膜 涙器 角膜 強膜 眼内 眼窩 |
感染源 |
ウイルス 細菌 真菌 クラミジア 寄生虫 |
感染経路 |
外眼部 神経 血流 |
診 断 |
塗抹 培養 血清 |
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これらの組み合わせで考える |
■細菌性結膜炎
・起因菌
グラム陰性菌:結膜炎→ヘモフィルス・淋菌
角膜炎→緑膿菌・モラクセラ
グラム陽性菌:結膜炎・角膜炎の両方→黄ブ菌・肺炎レンサ球菌
・診 断
10才までのほとんど→インフルエンザ桿菌
40才までの半数→肺炎球菌
全年齢ですこし→黄ブ菌
・塗 末
淋菌→上皮寄生
黄ブ菌→分泌液内流浪型
(淋菌について)
水平感染はSTD・垂直感染は新生児
結膜の腫脹が強く、角膜潰瘍から穿孔に至る
・結膜炎の鑑別診断
細菌性は免疫が未熟な乳幼児と免疫が衰退した老人だけ!
その他はアレルギー性!!
ただしEKCとSTDは伝染病なので例外
・眼脂の特徴
Purulent(白血球)→淋菌
Mucinous(粘液)→春季カタル
Watery(水)→アレルギー
・充血の特徴
汚い→慢性アレルギー
鮮やか→急性感染症
・濾胞の特徴
大連山→クラミジア
小山→ウィルス
・塗末検査
ギムザ染色:スクリーニング→炎症細胞(味方)をみて原因(敵)を推察する
(好中球:細菌・クラミジア・真菌 単核球:ウィルス 好酸球:アレルギー)
グラム染色:ターゲット→感染原因(敵)を直接みる
(細菌・真菌・アメーバ)
・治 療
インフルエンザ桿菌・肺炎球菌・黄ブ菌はキノロン系で
クラミジア・淋菌はペニシリン系・セフェム系を追加で使用
(淋菌のキノロン耐性は近年80%!!!)
(角膜炎)
周辺病変→免疫
中心病変→感染=細菌・真菌・アメーバ
グラム陽性→肺炎球菌・黄ブ菌
グラム陰性→緑膿菌・モラクセラ
グラム陽性 ペプチドグリカン:外毒素→限局膿瘍、中心が濃い
グラム陰性 リポ多糖体:内毒素→輪状膿瘍、中心が薄い
なぜ中心が薄い?
→菌のもつ蛋白分解酵素が好中球走化因子を分解するため、好中球が潰瘍中心に入れない
・治 療
頻回点眼がbestで全身投与は不要!ただし点眼コンプライアンスをあげるために入院は必要
抗菌剤涙液中濃度 点眼:221.1ug/ml 内服:0.81ug/ml
(真菌)
・診 断
患者背景:外傷→フザリウム ステロイド→カンジダグラム染色
ギムザ染色
ファンギフローラ
サブロー培地で培養
潰瘍は base elevation(細菌感染の潰瘍底はさがってる)
・治 療
カンジダ→皮膚にいる→アゾール系(フルコナゾール)
フザリウム→土壌にいる→ピマリシン(近年はファンガードもあり)
アスペルギルス→空気中にいる→ファンガード
(アカントアメーバ)
疼痛と輪状膿瘍が特徴(ただしステージによって変化あり)
・治 療
フルコナゾール・ミコナゾール・イトラコナゾール
クロルヘキシジン
ピマリシン
(涙嚢炎)
起因菌:CNS・緑膿菌・肺炎レンサ球菌・黄ブ菌
通水で膿逆流
DCRをしないと治らない
(涙小管炎)
起因菌:アクチノマイセス・嫌気性菌
通水で通過し菌石があり、血逆流
点眼・菌石除去で治る!
(余談)
第四世代キノロンが発売→ガチフロ!
レンサ球菌・嫌気性菌に強くなった
前房内移行がよい
記録:井之川
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