東京歯科大学市川総合病院眼科おいて下記内容の研究を行っております。ご理解・ご協力のほどお願いいたします。
- 研究の目的や意義について
神経麻痺性角膜症は角膜知覚が低下して創傷の治癒が遅くなり、角膜組織融解や混濁をきたす難治性疾患のひとつで、1万人に1.6〜4.2人しかいない非常にまれな病気です。原因は三叉神経という神経の障害で、ヘルペスや帯状疱疹などのウィルス感染、やけど、糖尿病や脳の手術後などさまざまです。神経は、角膜において痛みを感じるだけでなく、まばたきや涙の分泌を促して、目の表面を乾燥から防ぐなどの役割を果たしています。したがって、角膜の神経が障害を受けると、角膜が透明に維持できなくなり濁ってしまう神経麻痺性角膜症になってしまいます。この病気は近年、新しい治療法がでてきていますが、患者さんの数が少ないので、そもそも従来の治療でどれくらい見えるようになっているのか、どれくらいの患者さんが見えないままになってしまったのか、はっきりわかっていません。本研究では、神経麻痺性角膜症で治療した方の診療録をもとに、神経麻痺性角膜症の治療結果を検討して今後の治療法の改善に役立てようとするものです。本研究は当院倫理委員会承認と病院長の許可を得て行われるものです。
- 研究の対象者について
東京歯科大学市川総合病院眼科において2010年1月1日から2022年5月31日までに神経麻痺性角膜症の診断で治療を受けられた方を対象とします。研究の対象となることについてご了承いただけない場合は対象とはいたしませんので、お申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。研究期間は倫理委員会承認後から2024年3月31日までです。
- 研究の方法について
この研究を行う際は、カルテより以下の情報を取得します。また、保管されている医療情報のうち、治療前後の視力、神経麻痺性角膜症の原因、重症度、なみだの分泌量などについて検討します。
〔取得する情報〕
年齢、性別、視力、涙液分泌量、神経麻痺性角膜症の重症度、受けた治療内容
- 個人情報の取扱いについて
視力の測定結果などカルテの情報をこの研究に使用する際には、仮名加工情報で扱います。仮名加工情報のファイルにはパスワードを設定し、インターネットに接続できないパソコンに保存します。このパソコンが設置されている部屋は、入室が管理されており、第三者が立ち入ることはできません。
また、この研究の成果を発表したり、それを元に特許等の申請をしたりする場合にも、研究対象者が特定できる情報を使用することはありません。
- 試料や情報の保管等について
この研究において得られた研究対象者の情報はこの研究のために使用し、研究終了後は5年間保存した後、研究用の番号も消去し、誰のものか分からない状態で廃棄します。
- 利益相反について
本研究に関する必要な経費は特にありません。研究遂行にあたって特別な利益相反状態にはありません。
- 研究に関する情報や個人情報の開示について
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報および知的財産の保護に支障がない範囲で、この研究の研究計画書や研究の方法に関する資料をご覧いただくことができます。資料の閲覧を希望される方は、ご連絡ください。
- 研究の実施体制について
この研究は以下の体制で実施します。
東京歯科大学市川総合病院眼科
准教授 山口剛史 (研究責任者)
東京歯科大学市川総合病院眼科
教授 島ア潤 (研究協力者)
- 問い合わせ先
東京歯科大学市川総合病院眼科
272−8513 千葉県市川市菅野5-11-13
電話番号 047-322-0151 内線1483