このたび、翼状片に対して手術を受けられた患者さんの診療情報を用いた研究を実施いたします。
対象となる方には以下の説明をお読みくださるようお願い致します。
- 研究の目的や意義
翼状片は、結膜(しろめ)の組織が角膜(くろめ)の上に侵入する疾患で、進行すると充血、異物感、視力低下などをきたします。
翼状片は、有病率の高い疾患の一つで、その治療成績については数多い発表が国内外よりなされていますが、再発例や活動性の高い症例に関する治療法は未だ確立していません。
東京歯科大学市川総合病院眼科は前眼部疾患を専門としており、翼状片の治療経験も他施設に比べて多くなっています(2019年の実績で年間120例)。
今回の研究は、これまで当科で行った難治性翼状片の治療成績を後方視的に検討することです。
- 研究の対象者について
2010年1月より2019年12月の間に、東京歯科大学市川総合病院眼科にて翼状片手術を受けられた方のうち、以下の症例に当てはまる方が対象となります。
1) 再発翼状片(当科もしくは他院で翼状片手術を受けた既往のある方)
2) 鼻側及び耳側からの翼状片に対して手術を受けられた方
3) 広範囲の結膜侵入を伴い、輪部機能不全が疑われる翼状片に対して手術を受けられた方
以下に該当される方は対象に含めません。
1) 未成年
2) 手術後の経過観察期間が6ヶ月に満たないもの
3) 標準的な手術方法によらない術式を施行されたもの
研究の対象となることについてご了承いただけない場合は、対象とはいたしませんのでお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。
- 研究の方法について
カルテや検査画像(目の写真など)から、以下の項目を調べます。
1.基本情報(カルテ番号や性別、年齢など)
2.既往歴(以前の手術回数、手術法など)
3.術前の前眼部の状態及び視機能(翼状片の活動性、侵入の長さ、術前視力など)
4.手術方法
5.再発の有無とその時期
6.術中、術後合併症
手術後に通院されておられる医療機関があれば、そちらへも郵送で情報の提供をお願いすることがあります。
- 個人情報の取扱いについて
カルテの情報、目の写真をこの研究に使用する際には、研究対象者のお名前の代わりに研究用の番号を付けて取り扱います。
研究対象者と研究用の番号を結びつける対応表のファイルにはパスワードを設定し、インターネットに接続できないパソコンに保存します。
このパソコンが設置されている部屋は、入室が管理されており、第三者が立ち入ることはできません。
また、この研究の成果を発表したり、それを元に特許等の申請をしたりする場合にも、研究対象者が特定できる情報を使用することはありません。
- 試料や情報の保管等について
この研究において得られた研究対象者の試料や情報はこの研究のために使用し、研究終了後は5年間保存した後、研究用の番号も消去し、廃棄します。
- 利益相反について
本研究に関する必要な経費は東京歯科大学市川総合病院眼科の研究費でまかない、研究遂行にあたって特別な利益相反状態にはありません。
- 研究に関する情報や個人情報の開示について
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報および知的財産の保護に支障がない範囲で、この研究の研究計画書や研究の方法に関する資料をご覧いただくことができます。
資料の閲覧を希望される方は、ご連絡ください。
- 研究の実施体制について
この研究は以下の体制で実施します。
東京歯科大学市川総合病院
眼科教授 島崎潤(研究責任者)
眼科講師 山口剛史(データの解析、論文執筆)
眼科臨床専修医 草野雄貴(データ収集、解析、論文執筆)
眼科臨床専修医 三村璃々子(データ収集、解析、論文執筆)
- 倫理審査委員会の承認
この研究は東京歯科大学市川総合病院倫理審査委員会の審査承認および病院長の許可を得て実施しております。
- お問い合わせ先
ご質問および研究への利用を拒否する場合の連絡先
研究責任者:眼科 島普@潤
お問い合わせ先:〒272-8513 千葉県市川市菅野5-11-13
東京歯科大学市川総合病院眼科
電話:047-322-0151(代)